2012年、世界中の映画監督が選んだオールタイム・ベストに、小津安二郎「東京物語」が選ばれた。映画研究者トム・ガニングは「発見することの興奮をもたらす監督」と評した。そのシンポジウムで確認された「小津監督を日本文化の内部に閉じ込めない」を肝に銘じつつ、どこまでもローカルに『東京物語』を考察、刺激的な日本人論を展開する。はじめに 世界が認めたから偉いのか 第一章 尾道から上京する人々第二章 東京で待つ人々第三章 戦争の記憶と忘却第四章 紀子はどこの墓に入るのか第五章 『東京物語』の影の下でおわりに 外に開くものとして