「実力で先輩たちにかなわないのはわかっていた。でも、やっぱり悔しいな……」「全国に連れていけなくてごめんね」「先生の指揮で、このメンバーで演奏するのはもう最後なんだ」「このままじゃ嫌だ。自分を変えよう」「お前はお前らしくやってくれればいい」「言葉より態度で示せ」「私、みんなの足を引っ張ってばっかりだ」「この学校に来て、本当によかった!」【掲載校】東海大学菅生高等学校愛知工業大学名電高等学校埼玉県立伊奈学園総合高等学校聖ウルスラ学院英智高等学校東海大学付属高輪台高等学校千葉県立幕張総合高等学校国本女子中学校・高等学校慶應義塾志木高等学校箕面自由学園高等学校柏市立柏高等学校大阪府立淀川工科高等学校岩手県立宮古高等学校現在、実際に演奏活動を行っている人だけでも国内に100万人以上。国民の10人に1人が経験者だと言われているのが吹奏楽です。国内のどの街を訪れても必ず学校で吹奏楽部が活動しており、吹奏楽団が存在しているのは、世界的に見ても日本くらいのものではないでしょうか。 そんな「吹奏楽大国」の日本でもっとも注目を集めているのは、高校の吹奏楽部です。「吹奏楽の甲子園」と呼ばれる全日本吹奏楽コンクール全国大会を目指す青春のサウンドには、多くの人が魅了され、感動の涙を流します。高校吹奏楽は、吹奏楽界の華と言ってもいいでしょう。 もちろん、プロをもうならせるような演奏を作り上げるためには日々の厳しい練習(楽しいこともたくさんありますが)をこなす必要があります。大人数ゆえに、人間関係の難しさもあります。そして、いよいよ心が折れそうになったとき、彼らを救ってくれる「コトバ」があります。 《謙虚の心 感謝の心 自信を持って生きなさい。》 《コツコツはカツコツだ》 《すべては「人」のために!》 それらのコトバは、尊敬する顧問が語ってくれたことだったり、両親や友人からの励ましだったり、部員みんなで決めたスローガンだったりします。 本書では、高校吹奏楽の頂点を目指して毎日ひたむきに努力しながら、彼らが胸に秘めている「コトバ」の数々を切り口にし、その青春の物語を引き出しました。すると、通常の取材とは少し違った物語「アナザーストーリー」が浮かび上がってきました。 ぜひ中高生から大人までが共感できる、純粋でまぶしい「コトバ」と「ストーリー」をお読みください。