国鉄が分割民営化されてからすでに四半世紀、国鉄やその周辺で働いていた職員たちも高齢化、鬼籍に入る人も増えてきた。しかし、戦後復興期から日本を支えてきた国鉄の貴重な記録・記憶が埋もれていくのは、なんと忍びないことか。膨大な数の職員一人ひとりが、巨大組織のなかで誇りをもって積み重ねてきた日常の仕事の記録を、今こそ書き留めておきたいー駅長の祖父、駅売店販売員の母、鉄道公安官や機関区、電気工事局、通信区で働いていた叔父たちなど、一生を国鉄に捧げた親戚に囲まれて育った著者が、やがて鉄道少年から鉄道カメラマンとなった自らの半生とともに、そのルーツとなった“国鉄一族”のヒストリーを紡いでいく。