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「真打」Over Drive
2010 年代に発案された Timmy OD を発端に所謂「トランスペアレント系」と呼ばれる、独立した Bass、Treble コントロールを備えたオーバードライブがここ 10 余年でブティック系ブランド界隈のメインストリームとなりました。
トランスペアレント系 OD の持つ倍音、適度なコンプレッションとレスポンス、そして何よりも透明感のある音質は瞬く間に人気を博し、その回路構成は今なお模倣され続けているほどの傑作としてエフェクタービルダーから認知されています。
「真打」は、従来のトランスペアレント系オーバードライブとは異なる回路構成でアプローチを試みたペダルです。
通常のトランスペアレント系オーバードライブではゲインを上げていった際に歪み量が稼げず、低域がブーミーになってしまうことや、独特な Treble、Bass コントロールにより幅の広いサウンドメイキングができるわけではなく、実際には局所的な使用に限られること。
これらを改善しながらもトランスペアレント系から継承する「艶のあるミッドレンジ」と「倍音」が前提にあり、その上で反応性をさらにアップデートし、コンプレッション感を取り除いたサウンドデザインを実現するためには、回路を一から見直す必要がありました。
サウンドとしてはまず Bass、Treble コントロールをそれぞれ 12 時方向にした場合、原音に対してニュートラルな質感であることがご理解頂けると思います。
これはトランスペアレント系の回路では歪みを作る増幅段で Low-Mid をカットし透明感を作り出すという手法に対して、本機では Low~Low-Mid 間を Bass コントロールで調節できるようなアクティブ回路を採用しているため、従来の
エフェクターよりも「音の太さ」にフォーカスさせています。
併せて Treble コントロールですが、従来のパッシブフィルターでは「真打」のコンセプトの一つである「高解像度」を引き出しきれないため、高域に含まれる鈴なり感や煌びやかさを調節できるようなアクティブコントロールを搭載しています。
7 時方向(Level 0)ではフォームな質感から、5 時方向(Level Max)では金属的な高音域をアウトプットでき、サウンドメイキングが破綻しない範疇でコントロールが可能です。
つまり本機は、トランスペアレント系をインスパイアしながらも全く異なる方向性のサウンドイメージであると言えるでしょう。
このコントロール部分の大胆な変更は、「真打」特有のミッドレンジがあってこそです。
搭載された高速オペアンプ「AD823」の高く安定した性能により力強い中音域を実現し、高速オペアンプならではの
より低域と高域の広いレンジを持たせています。
Volume : B カーブのポットを使用しているため、8 時~9 時方向で原音とフラットなボリュームとなります。
本機をブースターとして使用する場合は、少し Drive を上げるとボリュームが増加します。
Drive : 通常のトランスペアレント系オーバードライブと比較し約 2 倍以上のゲインを出力します。
Treble : 12時方向を基調としたコントロールです。Bass コントロールと独立したサウンドメイキングが可能なので、 最終的な音質の決定としてお使いいただけます。
Bass : Low-Mid より下の帯域をブーストさせるアクティブ回路を採用しています。
上げていくとともに低域の音量も増加しますので適宜調節してください。
・本製品は DC9V の電源で駆動します。安定した AC アダプターまたは 9V 電池をお使いください。
・複数のエフェクターを接続する場合は AC アダプターをお使いください。
本機のみ電池駆動ですと、他のエフェクターの相性によってはノイズが発生する可能性があります。
「真打」の心臓部であるオペアンプには高速オペアンプの中でも、さらに高性能な Hi-FiOP 「AD823」を使用しています。
前作のAggressive Over Drive に使用したオペアンプ「AD712」からスペック上で大幅にアップグレードさせた「AD823」は、真打のレスポンス、レンジの広さ、高解像度、歪みの滑らかさなど、今作のサウンドキャラクターの根幹を担うオペアンプです。
余裕のあるヘッドルームにより、透明感がありながらもドライブ感を得られる音質に仕上げています。
アナログオーバードライブの歪みを作り出す上で重要なコンポーネントの一つとして、クリッピングに使用されるダイオードが挙げられます。
多くのトランスペアレント系では Timmy オーバードライブに倣ってダイオード「1N4148」(画像左下)を 4 つ使用しています。
これにより独特な倍音感が生まれますが、オーバードライブと称するには物足りないゲイン量しか生み出せないことがネックとなっていました。
そこで真打では「1N4148」にプラスして、エフェクターでは使われることの少ないパーツであるダイオードブリッジ(画像右上)を搭載することによってさらにクリッピング枠を増設し、よりオーバードライブと呼ぶに相応しいゲイン量を獲得することに成功しました。
倍音感はそのままに、ナチュラルなドライブを得られるミドルゲインオーバードライブへと昇華させています。
国内流通も限定されていてなかなかお目にかかれないレアなモデルです!
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