本書は「美しくメロディーを奏でる」ことを目指し、そのために必要な様々な能力を高めることを目標としたエチュード集です。サクソフォンは歴史が浅く、その楽曲も近現代に書かれたものがほとんどで古典様式に触れる機会が少ないため、それを補うために様々な様式(ワルツ、メヌエット、サラバンドなど)を取れ入れています。また、フラジオ音域も使用し、シンプルなフレーズの中でメロディックに表現するフラジオをマスターすることを目指します。さらに瞬時に譜面を読み取り、音楽的に作品を仕上げるための初見演奏の実践的な力もつけられる内容になっています。[二重奏用]は別冊[独奏用]に2ndパートを加えたもので、和声感、アンサンブル能力を身につけるためのエチュード集です。全ての課題がデュオ形式で書かれてあり、どちらのパートも難易度はほぼ同じになっています。2人で演奏することでテンポやメロディーの吹き方を共有したり、音程や和声感、音楽の動きに対する理解を深めていくことができます。[独奏用]と併用して使うことをお薦めいたします。