ティルソン・トーマス&サンスランシスコ交響楽団チャイコフスキーの交響曲第5番&『ロメジュリ』!2015年に音楽監督就任20周年を迎えたティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団の関係は当初から非常に良好でしたが、現在ではその意思の疎通具合は、微細レベルでの正確さも含めて驚くべきレベルに到達しています。 そうしたことはこれまでのマーラーやストラヴィンスキー、そしてチャイコフスキーの第4番といったレパートリーを魅力的な聴きものとしていましたが、今回登場するのはチャイコフスキーの交響曲第5番とロメジュリということで、期待度の高さもにも凄いものがあります。【トップクラスの実力派オケ】今やアメリカでもトップ・クラスの優秀な機能を誇るオーケストラとして知られるうになったサンフランシスコ交響楽団は、ブロムシュテットの音楽監督着任[1985-1995]によってメキメキと腕を上げ始め、それを引き継いだティルソン・トーマスがさらに精緻でしなやかな表現力を磨き上げたという背景を持っています。 ブロムシュテット時代の代表作としてはシベリウスとニールセンの交響曲全集、ペール・ギュントなどがあり、どれもセッション録音で入念に仕上げられたブロムシュテットらしい誠実な名演としてよく知られています。 一方、ティルソン・トーマス時代に入ってからのセッション録音としては、ストラヴィンスキーやプロコフィエフ、ガーシュウィン、コープランドなどがあり、どれも高度なアンサンブルを生かしながら細部まで表現力豊かに聴かせるというこのコンビならではの卓越した演奏として高く評価されていたものです。【実演での姿を忠実にライヴ録音】一連のRCAのCDで聴ける彼らの実力が、必ずしも条件に恵まれたセッション録音だからというわけではないことを鮮やかに証明して見せたのが、2002年にリリースされたマーラーの交響曲第6番のディスクだったのは記憶に新しいところです。 その後も彼らはライヴ録音を継続し、実演ならではのメリットを最大限に生かしつつ音質面でも十分に満足できるクオリティのディスクを数多く発表してきました。そうした彼らの実績の集大成ともいえるのがベストセラーともなった一連のマーラーの交響曲録音ということになります。【SACDによるコンサートの再現】シリーズの特徴でもある、マイク配置など優れた録音テクニックによる演奏会場の雰囲気そのままのサウンド・キャラクターは、セカンドを右に置いたヴァイオリン両翼型の立体感あふれる楽器配置にも効果的ですし、大編成大迫力の音響にも十分に応えています。 しかもこのSACDは、通常のCD音声に、SACDステレオ音声、SACDサラウンド音声の3つの音声を収録した手間とコストのかかったハイブリッド・タイプです。なので、彼らのつくりあげる音楽の魅力を、イヤフォンでの高解像度鑑賞から、サラウンド・システムでの雰囲気重視鑑賞まで幅広い鑑賞スタイルで楽しむことができるのがポイントともなっています。(HMV)【収録情報】チャイコフスキー:● 交響曲第5番ホ短調 Op.64● 幻想序曲『ロメオとジュリエット』 サンフランシスコ交響楽団 マイケル・ティルソン・トーマス(指揮) 録音時期:2014年9月3-6日(交響曲)、18-21日(ロメオとジュリエット) 録音場所:サンフランシスコ、デイヴィス・シンフォニー・ホール 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ) SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUNDDisc11 : Tchaikovsky: Symphony No. 5, Op. 64: I. Andante - Allegro Con Anima [16:09]2 : II. Andante Cantabile, Con Alcuna Licenza [14:40]3 : III. Valse: Allegro Moderato [06:20]4 : IV. Finale: Andante Maestoso - Allegro Vivace - Moderato Assai E Molto Maestoso - Presto - Molto Meno Mosso [13:24]5 : Romeo and Juliet, Fantasy-Overture [20:25]Powered by HMV