編曲者:岩井 直溥難易度:★★★演奏時間:5分05秒●曲目解説この曲はフィリピン生まれの人気女性シンガー、 マリーンの『It's Magic』(邦題『マジック』)というLPに入っています。彼女は1960年1月4日、 マニラに生まれました。 そして1981年、デキシー・ナンバーからスイング調のスタンダード・ナンバー、 フュージョンに至るすべてのジャンルを歌いこなせるシンガーとしてデビュー、以来確実に一作ごと、 実力、 人気を上昇ラインに乗せてきた数少ない女性シンガーの1人です。原曲は、 アップテンポでマリーンの力強いボーカルによくマッチしており、ブラック・コンテンポラリー・ミュージックを多分に意識した、現代感覚のクロッぽいフィーリングの漂ったディスコテイックな演奏になっています。作曲者は今をときめく日本のトップ・クラスのフュージョン・グループ、“スクエア”でギターを担当している安藤まさひろです。●演奏にあたって全体に明るいアップテンポのロック曲ですので、アインザッツのよく揃った鮮やかさのある演奏を心がけて下さい。この曲ではセットドラムスのバスのチューニングは、やや低目でパワーの出る音質が欲しいものです。各セクション共この曲では少し堅目の演奏が合うように思いますが、特に[A]のブラスセクションはオクターブユニゾンのバランスをしっかりとって、 歯切れのよい演奏をして下さい。メロディーにはシンコペーションが多く使われていますが、全体にやや短か目に表現した方がよいでしょう。[J]と[L]のアルト・サックスのソロはアドリブですので、楽譜にこだわらず、各奏者のアイディアを生かす工夫も必要です。この[J]のエレキ・ベースも少し難かしい動きになっていますが、 ノリにくいようでしたらコードに合った簡単な動きにしても差し支えありません。[K]は木管とサックスのセクションによるややクラシック風な間奏ですが、主旋律と対旋律のバランス配分をしっかりとって下さい。この曲は総じてイン・テンポですので、指揮者はポイントだけの指示で、 あとは楽な指揮をした方が効果的です。(岩井 直溥)※このコメント類は、昭和60年出版当時のまま掲載しています。■収載曲 [全1曲を収載][1] マジック●編成Conductor x1Piccolo x11st Flute x22nd Flute x2Oboe x1*Bassoon x1*Clarinet in E♭ x11st Clarinet in B♭ x32nd Clarinet in B♭ x33rd Clarinet in B♭ x3*Alto Clarinet in E♭ x1Bass Clarinet in B♭ x1Soprano Saxophone in B♭ x11st Alto Saxophone in E♭ x12nd Alto Saxophone in E♭ x11st Tenor Saxophone in B♭ x12nd Tenor Saxophone in B♭ x1Baritone Saxophone in E♭ x11st Trumpet in B♭ x22nd Trumpet in B♭ x23rd Trumpet in B♭ x14th Trumpet in B♭ x11st & 2nd Horns in F x23rd & 4th Horns in F x21st Trombone x12nd Trombone x13rd Trombone x1Bass Trombone x1Euphonium x2Bass in C x1Electric Bass Guitar x1Electric Guitar x1*Piano x1Drums x1Timpani (Option) x1Glockenspiel x1Vibraphone & Xylophone x1Tambourine & Triangle x2Congas x1(*印のパートをはぶいた編成でも演奏可能です。)