朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考えるあたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。■シリーズのことば「将来、なにになりたい?」大人は子どもになにげなく質問します。答えはさまざま、時代のうつりかわりとともに人気の職業があるようです。しかし、サッカー選手でも花屋でも、おなじ職業だからといって、おなじようにはたらき暮らしている人はいません。ぼくらの生活は、だれかの仕事のおかげで成り立っているはずなのに、彼らが日々なにを思い、どんなふうに暮らしているのかはあまり知りません。夜道で足をとめて星空を見上げるように、目の前を通りすぎるいろんな「はたらく」を見つめたい。大人も子どももおなじ地平に立って、はたらくってなんだろう、と考えてみる。そんなふうにして、このシリーズをつくりたいとおもいます。■推薦者●山崎ナオコーラ(作家)はたらくことは、光ること。町のあちらこちらで、小さな光、暗い光、色々な人が輝いている。起きて、出かけて、仕事開始、ランチを食べて、人に会い、あるいは誰にも会わずこつこつと、きらきらきらきら家に帰る。●今井紀明(認定NPO法人D×P(ディーピー)理事長)生きることはとても多様で、人の多様さほど面白さがある。道端にあるお店にも、行き交う人にも「はたらく」があって、違う景色がある。僕はそれを垣間見て、「今日も生き残れているな」とホッとする。誰かの日常を視ることは、自分の現在地を教えてくれる。●ミロコマチコ(絵本作家)●鳥羽和久(教育者)■シリーズラインナップ※本シリーズ(最初の4冊)は、リトルプレスの出版レーベルAmbooksから刊行されていたリソグラフ版をもとにオフセット印刷で大判にして新装刊行するものです。・2024年9月刊行◆はたらく本屋◆はたらく中華料理店・2024年11月刊行予定◆はたらく製本所◆はたらく図書館・2025年2月刊行予定◆はたらく動物病院◆はたらく庭師■はたらく図書館奈良の図書館「奈良県立図書情報館」。図書館の仕事ってのんびりしてそう、と思ったらおおまちがい。書庫から本を取り出して、返ってこない本をさいそくして、こわれた本を直すこともある。司書は毎日大忙し、いきつくひまもありません。図書館の知られざる裏側を覗きます。