ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲集 第1集(2CD)『糸杉』、第9番、第10番、第12番『アメリカ』、ほかフォーグラー四重奏団ベルリンを拠点に世界的に活躍するフォーグラー四重奏団が結成されたのは1985年のこと。今回登場するアルバムは2010年に録音されているので、高度なスキルを持つ彼らの25年目のキャリアを反映したものとして注目されるところです。【内容充実した作品群】収録作品は、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲第9番、第10番、第12番『アメリカ』に、『糸杉』、そして2台のヴァイオリンとチェロ、ハルモニウムのための『バガテル』というもの。 弦楽四重奏曲はドヴォルザークの重要なジャンルで、あふれる創造力を反映した表情豊かな旋律の数々が、ドイツ的な綿密なアンサンブル手法を斟酌した巧みな様式の中に見事に示されています。【子供の死、望郷、失恋などの反映】第9番は次女と長男を相次いで亡くした年に作曲されており、同意時期の『スターバト・マーテル』にも通じる物悲しい旋律が印象深い傑作。 第10番も第1楽章の伸びやかな旋律美と第2楽章のエレジーが心に沁みる作品で、第12番『アメリカ』は室内楽ファンにはおなじみの望郷旋律たっぷりの大傑作。 『糸杉』は、ドヴォルザークの失恋が生んだ美しい歌曲の数々を弦楽四重奏曲に編み直したもの。『バガテル』は仲間内で楽しむために書かれたようで、気楽さの中に民俗的要素も感じられる親しみやすい作品です。【入念な書法を再現する演奏への期待】以上の作品に共通するのは、哀愁を帯びたメロディの美しさと、アンサンブルのバランスの良い入念に仕上げられた書法ということになり、カルテットの技量が高ければ、聴きごたえも十分な音楽として響き渡るものと思われます。 フォーグラー四重奏団は技術水準が高くアンサンブルも高度、活気に満ちたリズムの扱いも得意とするところなので、高水準な演奏が期待できるところです。(HMV)【収録情報】CD1ドヴォルザーク:・弦楽四重奏曲第12番ヘ長調『アメリカ』 Op.96・弦楽四重奏のための『糸杉』 B.152・2台のヴァイオリンとチェロ、ハルモニウムのための『バガテル』 Op.47CD2・弦楽四重奏曲第9番ニ短調 Op.34・弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 Op.51 フォーグラー四重奏団 ティム・フォーグラー(ヴァイオリン) フランク・ライネッケ(ヴァイオリン) シュテファン・フェーラント(ヴィオラ) シュテファン・フォルク(チェロ) オリヴァー・トリエンドル(ハルモニウム) 録音時期:2010年 録音方式:ステレオ(デジタル)Powered by HMV