1880年代から1940年代に書かれた知られざるチェロ作品集イタリアのチェロ・ソナタ集(6CD)ウォルフ=フェラーリ、ピッツェッティ、マルトゥッチ、ピラーティ、カステルヌオーヴォ=テデスコ、カゼッラ、ピアッティの作品を収録イタリア物にも力を入れるBrilliant Classicsの豊富な音源から、近代イタリア人作曲家によるチェロ・ソナタを中心に集めた6枚組セットが登場。19世紀なかばにようやく独奏楽器としての単独公演が興行的にも成立するようになったチェロは、その後、急速に技巧や表現手法が発達。特にイタリアではカンタービレへの希求の強さからチェロの幅広い音域や恵まれた音量が生かされることとなり、さまざまな作品が登場することになります。イタリア王国が確立され王政崩壊するまでの作品このセットの収録作品の作曲時期は、イタリア統一から間もない19世紀後半の1880年から、王政崩壊により共和政に移行した直後の1948年までの70年ほど。チェロが演奏会用の独奏楽器として認知され、チェロ奏者が独奏主体に活動(生活)することができるようになり、「演奏家兼作曲家」だけでなく、「専業作曲家」も作曲に取り組むようになった時代の作品です。運命動機やモーツァルトも登場生没年が最も古いピアッティは「チェロのパガニーニ」とリストが称えた人物でしたが、ソナタについては美しさを追求しています。最も新しいソッリマのチェロ・ソナタも親しみやすい楽想で、第3楽章の無窮動も爽快です。 第2次大戦末期のウォルフ=フェラーリのソナタには運命動機が力なく使用されますがバッハも引用されて希望をつなぐあたりはイタリア風に楽観的。また、カゼッラ若き日のソナタ第1番にはモーツァルトのピアノ協奏曲第24番が出てきて驚かされたりもするなどアイデアも様々で、近代ならではの技法的な水準の高さもあって聴きごたえのある作品が多い印象です。▶ Brilliant Classicsのチェロ録音を検索 概要CD1 ウォルフ=フェラーリ [1876-1948] (2021年録音)CD1 チレア [1866-1950] (2013年録音)CD1 ピッツェッティ [1880-1968] (2018年録音)CD2 マルトゥッチ [1856-1909] (2013〜2014年録音)CD3 ピラーティ [1903-1938] (2016年録音)CD3 ソッリマ [1926-2000] (2018年録音)CD3 カステルヌオーヴォ=テデスコ [1895-1968] (2020年録音)CD4 カゼッラ [1883-1947] (2013年録音)CD5,CD6 ピアッティ [1822-1901] (2020〜21年録音) トラックリスト CD1 / Track 1-3 ウォルフ=フェラーリ◆ チェロ・ソナタ ト長調 Op.30 (1945) 14:461. 第1楽章 アレグロ・トランクイロ 7:272. 第2楽章 ラルゴ 3:383. 第3楽章 アレグロ 3:41アメデオ・チッケーゼ(チェロ)コスタンティーノ・カテーナ(ピアノ)録音:2021年9月27〜30日、イタリア、キージ・ディ・アリッチャ宮殿エルマンノ・ウォルフ=フェラーリ [1876-1948]ローマとミュンヘンで音楽と絵画を勉強し、主にオペラ作曲家として活躍したウォルフ=フェラーリは、ドイツ人画家の父アウグスト・ウォルフ[1842-1915]とイタリア人の母エミーリア・フェラーリのあいだに北イタリアのヴェネツィアで生まれたドイツとイタリアの二重国籍者。 父アウグスト・ウォルフは、ミュンヘンのアドルフ・フリードリヒ・フォン・シャック伯爵[1815-1894]の依頼により15〜16世紀のイタリア絵画を模写するためにイタリアに長期滞在(イタリアと高地ドイツ語圏であるバイエルン、オーストリアの生活者なのでヴォルフではなくウォルフとしておきます)。イタリア語に改名エルマンノの洗礼名はヘルマン・フリードリヒ・ウォルフでしたが、シャック伯爵がローマで1894年に亡くなった翌年にウォルフ家がウォルフ=フェラーリと改姓したことから、ヘルマンも「エルマンノ・ウォルフ=フェラーリ」と改名。Powered by HMV